許認可は「買えない」——会社ごと合法に引き継ぐ唯一の方法
「建設業許可を買いたい」「産廃の許可がほしい」。しかし許認可そのものを売買することはできません。新規では取れない許可を合法的に手に入れる唯一の方法は、許可を持つ会社を、欠格要件の審査を通る形で承継すること。その仕組みと、業種ごとの承継可否、DDの注意点を解説します。
許認可は「買える」のか?
建設業許可や産廃許可などの許認可そのものを売買することはできません。新規では取れない許可を合法的に手に入れる唯一の方法は、その許可を持つ「会社」を株式譲渡で承継することです。株式譲渡なら会社の法人格が存続するため、多くの許認可はそのまま継続します。ただし役員変更で欠格要件の審査があり、行政処分歴や簿外債務も引き継ぐため、承継前のDD(調査)が欠かせません。
「許可を買う」はできない
建設業許可・産業廃棄物処理業許可・労働者派遣事業許可などの許認可は、その会社(法人)や一定の要件に対して与えられるもので、許可だけを切り離して他人に売買・譲渡することはできません。「建設業許可 買う」で探しても、許可単体は手に入らないのです。
唯一の合法ルート=会社ごと承継する
新規取得が難しい許可を合法的に手に入れる方法は一つ——その許可を持つ会社そのものを、株式譲渡で承継することです。株式譲渡では会社の法人格が存続するため、会社に紐づく許認可の多くはそのまま継続します。つまり「許可を買う」のではなく、「許可を持つ会社を引き継ぐ」わけです。これは正規の事業承継(M&A)であり、まったく合法です。
欠格要件の審査は通る必要がある
ただし、会社ごと引き継げば無条件というわけではありません。株式譲渡で経営者・役員が変われば、新しい役員が各業法の欠格要件(暴力団関係者でないか、一定の前科がないか等)に該当しないかが問われます。役員変更の届出や、業種によっては変更の認可・届出が必要です。ここを軽視すると、承継後に許可が取り消されるリスクがあります。
業種別の承継可否
| 許認可 | 株式譲渡 | 事業譲渡 |
|---|---|---|
| 建設業許可 | 存続 | 2020年10月〜 事前認可で承継可 |
| 一般貨物運送(緑ナンバー) | 存続 | 譲渡譲受認可(新規並み審査) |
| 産廃 収集運搬・処分 | 存続 | 買い手が新規取得 |
| 労働者派遣 | 存続 | 承継不可(新規取得) |
| 宅地建物取引業 | 存続 | 承継不可(新規免許) |
このように、ほとんどの許認可は「株式譲渡なら存続、事業譲渡なら新規取得か認可」です。だからこそ、許可がほしい買い手にとっては「会社ごと(株式)買う」ことに価値があります。許認可ごとの詳しい承継可否はこちら。
買う前に必ず確認するDD(デューデリジェンス)
株式譲渡は、会社の資産だけでなく負債やリスクもそのまま引き継ぐ点に注意が必要です。承継前に次を必ず確認します。
- 行政処分歴——過去の営業停止・指示処分は引き継がれます。
- 社会保険料・税金の未納——簿外の滞納がないか。
- 簿外債務・保証債務——帳簿に載らない借入・保証。
- 名義貸し・偽装の実績——実体のない工事経歴や、資格者の名義貸しがないか。
これらを見落とすと、せっかく承継した許可が使えない・取り消される事態にもなりかねません。当窓口は、許認可ごとの承継可否の確認から、専門家によるDDまで中立に伴走します。まずは無料でご相談ください。
出典・一次情報
- e-Gov法令検索「建設業法」(昭和24年法律第100号・第17条の2ほか)
- e-Gov法令検索「労働者派遣法」(昭和60年法律第88号)
- e-Gov法令検索「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」(昭和45年法律第137号)
- 国土交通省「建設産業・不動産業」
- 厚生労働省「労働者派遣事業・職業紹介事業等」
この記事のよくある質問
建設業許可だけを買うことはできますか?
できません。建設業許可・産業廃棄物処理業許可・労働者派遣事業許可などは会社(法人)や一定の要件に対して与えられるもので、許可だけを切り離して他人に売買・譲渡することはできません。
新規では取れない許可を合法的に手に入れる方法は?
その許可を持つ会社そのものを株式譲渡で承継することです。株式譲渡では会社の法人格が存続するため、会社に紐づく許認可の多くはそのまま継続します。「許可を買う」のではなく「許可を持つ会社を引き継ぐ」形で、正規の事業承継にあたります。
事業譲渡でも許認可は引き継げますか?
業種によります。建設業許可は2020年10月の建設業法改正(法17条の2・3)で、事前の認可を受ければ事業譲渡・合併・分割でも空白なく承継できるようになりました。一方、労働者派遣事業や宅地建物取引業は事業譲渡では承継できず、新規取得・新規免許になります。
会社ごと引き継げば無条件に許可は続きますか?
いいえ。株式譲渡で役員が変われば、新しい役員が各業法の欠格要件に該当しないかが審査され、変更の届出や業種によっては認可が必要です。加えて行政処分歴・社会保険料や税金の未納・簿外債務もそのまま引き継ぐため、承継前のデューデリジェンスが欠かせません。
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